初夏、梅雨時期に色鮮で美しい花をたのしめるアジサイ。
近年では品種改良が進み、様々な種類のアジサイを楽しめるようになりましたよね。
そんなアジサイは挿し木で増やせることが知られていますが、時期はいつがいいのでしょうか。
また、アジサイの挿し木に失敗しないコツや、挿し木後の鉢上げ方法などはどうしたらいいのでしょうか。
今回の記事では、アジサイの挿し木の時期はいつがいい?失敗しないポイントも紹介していくので参考にして下さいね。
アジサイの挿し木の時期はいつがいい?
アジサイは日本の気候によく適していて、とても育てやすいです。
病害虫に強く、日陰で育てられる、強くて強靭な植物です。
土壌によっては白以外は、アルカリ性でピンク、酸性でブルーに変化することもでき、水分をとても必要とする植物です。
こんなアジサイの挿し木の時期は5月から7月、または9月が適しています。
挿し木したアジサイもその8月にぐんと成長しますので、その前のタイミングがよいでしょう。
とくにこれからの「梅雨時期」は気温も上がって、湿度もたっぷりある最適な時期と言えます。
アジサイの挿し木の失敗を防ぐポイント
アジサイの挿し木を準備するには、とにかく時期が重要となります。
8月は日差しが強く、水分がすぐに蒸発してしまうので、できるだけ上記の5月から7月または9月の時期で行いましょう。
また、挿し木にする枝の選定も失敗を防ぐポイントの一つです。
せっかく選んだ枝に新芽がなかったり、挿し木となる挿し穂の準備が不十分であったり、土壌の準備、置き場所もとても重要となりますので、次の項目「アジサイの挿し木を成功させるコツ」で詳細のご説明をさせていただきますね。
アジサイの挿し木を成功させるコツ
アジサイの挿し木に適している枝は「お花(額)がついていない枝先」です。
これが来年咲くであろう挿し木の枝候補となります。
親株の性質を受け継ぐので、茎が太目でしっかりしているものがよいです。
挿し木とする枝を選ぶことがとても重要で、新芽がついている茎がよいとされています。
花がついている節から下2番目か3番目の節の上(その下の節に新芽が出ている)で切ると、新芽(脇芽)が育ちやすくなります。
枝が長く、元気な場合には、1枝から2-3の挿し穂が取れます。
他の花と違って、少し上の部分がよく、節ぎりぎりで切ってはいけません。
節の1-2センチ上で切り、挿し木に余裕を持たせてください。
アジサイの挿し穂の処理方法
挿し穂は、茎に近い下の方の葉はハサミなどですべてカット、上の4枚ほどの葉を残します。
また、残した上の大きめの葉2枚は半分くらいにカット(蒸散量を少なくするため)してください。
また、挿し穂の土に挿す部分はカッターなどで斜めにカットすることで断面の面積が広がり、給水効率がぐんと上がります。
コップなどたっぷりの水に1時間ほど挿し穂の茎にあたる切り口を入れ、十分に水揚げをします。
その間に挿し木を挿す鉢の準備を進めていきます。
アジサイの挿し穂をする鉢の準備
まだ挿し木をする前の鉢底に鉢底石(軽石など)を入れ、その上に清潔な赤玉土(小粒)鹿沼土【養分・肥料分のない土】をはちの半分くらい(ぎゅうぎゅう押し込まない)をいれ、たっぷりのお水で土を十分に湿らせて置きます。
<注意>挿し木の際に養分のある土だと挿し木の茎が腐りやすいといわれています。
準備のできた鉢の土に、割りばしなどで穴をあけ、挿し木の茎から1-2節分くらいを土に入れ、しっかり固定してあげます。
その後は明るめの日陰で、水切れしないように管理します。
2-3週間ほどで発根するといわれていますが、梅雨時期は1か月ほど様子を見る方が安全です。
その年の梅雨時期の湿度によっては、2-3週間では十分に発根しきれないこともあります。
挿し木したアジサイを鉢上げするときの注意点
1か月ほど明るめの日陰で管理していた挿し穂を、土から軽く引っ張っても、抵抗(ぐらぐらしない)があるのであれば発根の可能性大です。
ものによっては挿し木から新芽が出てきていることもあります。
ここで注意ですが、8月の暑い時期に鉢上げすることは、アジサイにとって非常に危険です。
秋口10月頃まで待ってからの鉢上げをお薦めします。
これは夏のタイミングでアジサイが大きく成長する重要な時期であり、また、8月は日差しが強く、水分がすぐに蒸発してしまうので、できるだけ5月から7月または9月の時期で行いましょう。
とくにこれからの「梅雨時期」は気温も上がって、アジサイの大好きな湿度もたっぷりある最適な時期と言えます。
アジサイの挿し木は赤玉土等鉢から出して、発根状況を確認してください。根は土の中の節からではなく、茎から発根していきます。この確認がOKならば、いよいよここで鉢上げです。
鉢上げの鉢の準備
1挿し穂つきに3-5号の別の鉢を用意します7号鉢なら挿し木3本もOKです。
この時、新しい鉢の土には赤玉土と培養土を混ぜたものを使用します。
挿し木を植える際には穴はあけずに、挿し穂をそのまま立てて入れ、そのまわりに培養土を入れ固定してあげます。
鉢には3cmほどウォータースペースを用意して、水やりの際に水が鉢の上に少したまるようなイメージにしてくださいね。
このとき、たっぷりと水を与えることも挿し木を成功させるポイントとなります。
直射日光が得意ではないアジサイですので、挿し木後のアジサイも日陰で、夏場は朝晩2回の水やりをするなど大事に育てていただければ、その分だけ大きく育ち、きれいなお花(額)をつけてくれること間違いなしです。
鉢上げ後のアジサイの冬越方法
鉢上げ後のアジサイの苗は冬越しがあります。
寒越えとしての緩効性肥料を1月頃に土の表面(直接アジサイの根や根元に蒔くのではなくアジサイの大きさにより根が伸びているであろう範囲に数か所)に1回目、また2回目として冬の2.3月頃に与えてあげると、芽吹きのタイミングに合わせて力を発揮してくれます。
アジサイは冬場にも水やりは重要です。冬場の水やりのタイミングが多くない分、水やりを忘れてしまいがちになりますので、枯らせないように午前中の水やりをお薦めします。
午後~夕方に水やりをしてしまうと、夜には温度が下がり、根を痛めてしまう可能性が高く大変危険です。
乾燥・寒風に弱く、土の表面が乾いてしまいますので、枯葉やマルチング材「バークチップ、ヤシの実のチップなど」を土の表面に土が隠れる程度かけるなど、特に注意してあげてください。
アジサイの寒さ対策方法
寒さ対策ですが、関東より西の地域はそこまで気にすることはないようで、屋外の日の当たる場所に置いて管理が可能です。
お日様にもあてて雨にもあてるなどよほど寒い日を除き、通常に育てられます。
一方、その他寒さが厳しい場所で育てられる場合には、寒さ対策として、寒冷紗設置や、マルチング、明るめの軒下に設置するなどといった育て方をしていただければ、しっかりと冬越しをすることができます。
これでその次の5月以降には挿し木から育ったアジサイのお花(額)を楽しめること間違いなしです。
アジサイの挿し木の時期はいつがいい?失敗しないポイントも紹介!まとめ
今回の記事ではアジサイの挿し木の時期はいつがいい?
失敗しないポイントと題してご紹介していきました。
アジサイの挿し木に最適な時期は5月から7月、または9月が適しています。
夏の暑い時期を避けて、挿し木を行うことで定着率がグンと上がりますよ。
また、挿し木後の鉢上げは秋口10月頃まで待ってからの鉢上げをお薦めします。
その後もしっかり冬越し対策をして管理することで、翌年にはきれいなアジサイの花が楽しめますよ!
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