今回の記事ではガーデニングに興味があるけれど、花が上手に育たないと悩んでいる人や、土作りの基礎知識を学びたい人に向けて書いています。
花の種類や土の状態に合わせて、土壌酸度を測ったり調整したりする方法をわかりやすく解説していきます。
花が育たない土の特徴と原因とは?
私はガーデニングが大好きで、庭やベランダに色々な花を植えています。
花を育てるのは楽しいですが、時々上手に育たないこともあります。
花が枯れたり、葉色が悪くなったり、咲かなかったり…。
そんなときは、土の状態が原因かもしれません。
花にとって土は、栄養や水分を吸収する大切な場所です。
土の質が悪いと、花は元気に育ちません。
土の質をよくするには、土壌酸度を測ったり調整したりする必要があります。
土壌酸度とは、土の酸性度やアルカリ度のことで、花の種類によって適した数値が異なります。
花が育たない土の特徴と原因、土壌酸度の測り方と調整方法についてご紹介します。
花を元気に育てるために、よい土づくりに挑戦してみましょう。
花が育たない土とは、植物がよく育たない土のこと
花が育たない土とは、植物がよく育たない土のことをいいます。
花が育たない土には、以下のような特徴があります。
- 植物が利用できる肥料分が少ない
- 有害な微生物が多くいる
- 土が固くて通気性や保水性が悪い
- 土壌酸度が植物に合わない
これらの特徴を持つ土は、花の成長を妨げることになります。
では、それぞれの原因と対策を見てみましょう。
植物が利用できる肥料分が少ない
植物は、土から栄養素を吸収して成長します。
しかし、同じ土でずっと植物を育てていると、栄養素が不足してしまいます。
特に、窒素・リン・カリウムという三大要素は植物に必要不可欠で、不足すると葉や茎や花の生育に影響します。
【対策】
栄養分が不足した土には、有機肥料や化学肥料を与えることで栄養補給をしましょう。
有機肥料は牛ふんや腐葉土などで、微生物に分解されることで栄養分に変わります。
化学肥料は人工的に作られたもので、水溶性のものはすぐに栄養分として利用できます。
どちらも適量を守って使うことが大切です。
有害な微生物が多くいる
土の中にはさまざまな微生物が住んでいます。
その中には植物の成長を助けるものもあれば、逆に害を及ぼすものもあります。
例えば、病原菌や線虫などは、植物の根に寄生して栄養を奪ったり、病気を引き起こしたりします。
また、土の中で発酵が進みすぎると、根を傷める熱やガスが発生することもあります。
【対策】
有害な微生物が多くいる土には、殺菌剤や殺虫剤を使って除去することができます。
ただし、過剰に使うと有益な微生物まで殺してしまうので注意しましょう。
また、土の中に有機質を加えることで、微生物のバランスを整えることもできます。
有機質は微生物のエサとなり、有害な微生物だけが増えるような環境を改善します。
土が固くて通気性や保水性が悪い
土が固くなると、空気や水が通りにくくなります。
空気や水は植物の呼吸や光合成に必要なもので、不足すると成長が悪くなります。
また、土が固いと根が伸びにくくなり、根の張りも悪くなります。
土が固くなる原因は、化学肥料の過剰使用や水やりの不適切さなどがあります。
【対策】
土が固くなったら、土を耕してふかふかにしましょう。
耕すことで空気を含ませることができます。
また、赤玉土やバーミキュライトなどの土壌改良資材を混ぜることで、通気性や保水性を高めることもできます。
これらの資材は空隙率が高く、空気や水を保持する能力があります。
土壌酸度が植物に合わない
土壌酸度とは、土の酸性度やアルカリ度を表す指標です。
pH(ペーハー)という単位で表され、数値が低いほど酸性度が高く、数値が高いほどアルカリ度が高いことを示します。
一般的にはpH5~7程度の弱酸性から中性の土が多く、花や植物もこの範囲内で育つことが多いです。
しかし、花の種類によってはpH4以下の強酸性やpH8以上の強アルカリ性の土を好むものもあります。
土壌酸度が植物に合わないと、栄養素の吸収や微生物の活動に影響します。
【対策】
土壌酸度は市販の試験紙や計測器で測定することができます。
測定したら、花に適した土壌酸度の目安と比較してみましょう。
目安はインターネットや園芸書籍で調べることができます。
もし土壌酸度が合わない場合は、石灰や酢などで調整することができます。
石灰はアルカリ性の物質で、土壌酸度を上げる効果があります。
酢は酸性の物質で、土壌酸度を下げる効果があります。
ただし、過剰に使うと土のバランスを崩してしまうので、少しずつ加えて様子を見るようにしましょう。
土壌酸度の測り方と調整方法
土壌酸度を測るには、市販の試験紙や計測器を使います。
試験紙は色が変わることで土壌酸度を示しますが、正確さに欠けることがあります。
計測器は電極を土に刺して数値を読み取るもので、より精度が高いです。どちらも使い方は簡単ですが、以下の点に注意してください。
- 試験紙や計測器は清潔に保ちましょう。汚れていると正確な数値が出ません。
- 試験紙や計測器は水分が必要です。乾燥した土では測定できません。水やりをしてから30分ほど経ってから測定しましょう。
- 試験紙や計測器は深く刺しましょう。表面の土だけではなく、根が広がっている部分まで測定する必要があります。
- 試験紙や計測器は複数の場所で測りましょう。一箇所だけではなく、花の周りのいろいろな場所で測定して、平均値を求めましょう。
土壌酸度を調整するには、石灰や酢などを使います。
石灰はアルカリ性の物質で、土壌酸度を上げる効果があります。
酢は酸性の物質で、土壌酸度を下げる効果があります。
ただし、過剰に使うと土のバランスを崩してしまうので、少しずつ加えて様子を見るようにしましょう。
石灰や酢を使う場合は、以下の手順に従ってください。
- 石灰や酢を適量(目安は1平方メートルあたり石灰100グラム、酢100ミリリットル)用意します。
- 石灰や酢を水で薄めます(目安は1リットルあたり石灰10グラム、酢10ミリリットル)。
- 薄めた液体を散布器などで花の周りにまきます。
- 土に混ぜ込むために耕します。
- 2週間ほど経ってから再び土壌酸度を測定します。
- 目標値に達していなければ、同じ作業を繰り返します。
花が育たない!葉色が悪いのはなぜ?土の原因と対策とは?まとめ
花が育たない土の原因と対策~土壌酸度の測り方と調整方法~について
ご紹介しました。花が育たない土には、植物が利用できる肥料分が少ない、有害な微生物が多くいる、土が固くて通気性や保水性が悪い、土壌酸度が植物に合わないという特徴があります。
これらの原因を解消するには、肥料や殺菌剤や殺虫剤を与えたり、土を耕したり土壌改良資材を混ぜたり、石灰や酢で土壌酸度を調整したりする必要があります。
花にとって土は、栄養や水分を吸収する大切な場所です。
土の質をよくすることで、花は元気に育ちます。
花の種類や土の状態に合わせて、土壌酸度を測ったり調整したりする方法をぜひ試してみてください。
花を育てるのは楽しいですが、土作りも楽しいですよ。
素敵なガーデニングライフをお楽しみください。
→花の成長不良や葉色変化の原因と解決方法は?土壌酸度計って何?